継続

ここではローリスクの投資にありがちな「継続」と、その具体例として定期預金、保険・個人年金について解説しています。
非効率が「継続」してしまうローリスクの投資
元本保証がされているようなローリスクの金融商品は資産を守るという点では優れていますが、投資という観点からすると非効率です。時給換算で費用対効果で考えた場合、「費やした時間」に対して明らかに割に合わないからです。
定期預金や貯蓄型保険などのローリスクの金融商品では金融機関に資産を預けます。そのお金は様々なかたちで運用されるわけですが、その結果がどうであれそのまま反映されることはありません。
金融機関が運用に失敗したとしても約束された利息は支払われるためローリスクと言えるのですが、低金利が続く現在では預けたお金がどんどん増えていくことはありません。これでは自宅の金庫に入れておくのと変わらず、無駄な時間だけが「継続」してしまうので消耗の一つと言えるでしょう。
定期預金
定期預金は決まった額を一定期間預けることを条件に満期が来た時に金利が上乗せされるという金融商品です。日々金利が大きく変動することはありませんし元本は保証されているので絶対にお金が減ることはありません。
金利が付くのは確かなのですが、現在のメガバンクの定期預金は年0.010~0.020%程度です。普通預金の金利は0.001%なので10倍以上違ってお得と思うかもしれませんが、1,000万円預けていても1万円程度にしかなりません。
かつて高度経済成長期には10%に近い金利が付くこともあったので定期預金を組むだけで得をしましたが、そのような時代はとっくに終わっているのです。
保険・個人年金
保険の中には保険料を積み立てていき満期を迎えるとお金を受け取れる貯蓄型保険というものがあります。よく知られる学資保険や終身保険、養老保険の他に個人年金保険もこれに該当します。こうした保険は死亡保障などの保険の機能を持ちつつ貯蓄もできるため、低金利時代の昨今では利用する人が多くなっています。
ただ注意したいのは保険はその性格上、加入の目的が明確に決まっているということです。学資保険は子供の教育資金の準備をするためのものですし、終身保険や個人年金保険は老後資金をしっかり確保するのが目的です。
貯蓄型だからと言って急にお金が必要になった時に途中解約をしてしまうと元本割れの可能性が高くなります。目的のために継続して積み立てていくことが前提となりますので投資として考えるのは無理があるでしょう。
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